地域共生ラボ・共生基金(構想)

私たちの幸福の鍵は、
遠くではなく、私たちの周りにあります。
この取り組みは、みんなが幸福を感じられる社会を、 足元からつくる取り組みです。

はじめに

私たちはこれまで、
幸福や安心を、どこか遠くに求めてきたのかもしれません。
経済が成長すれば。
制度が整えば。
誰か優れた人が、正しい答えを出してくれれば。
けれど現実には、
社会は便利になった一方で、
「自分はこの社会の一部なのだ」という感覚は、
少しずつ薄れてきました。

幸福は、関係性のなかで育つ

人は一人では生きられません。
そして、幸福もまた、一人では完結しません。
  • 誰かと話すこと
  • 意見の違いに触れること
  • 小さくても役割を持つこと
そうした関係性のなかで、
私たちは「ここにいていい」と感じ、
安心し、幸福を感じていきます。
つまり幸福の鍵は、
自分のすぐ足元にある人との関係性にあります。

ただし、足元だけを見ていても、幸福にはなれない

ここで、ひとつ大切なことがあります。
足元から始めることは大切ですが、
足元だけを見ていては、幸福は続きません。
自分の身近な人だけが幸せならいい。
自分の小さな共同体さえ守れればいい。
そうなった瞬間、
共同体は閉じ、息苦しさが生まれてしまいます。
幸福は、
自分の周りに目を向け、さらにその外側にも想像力を広げることで、 はじめて安定したものになるのです。

私たちが目指すのは「開かれた共同体」

ここでいう共同体とは、
価値観を一つにそろえる集団でも、
誰かを排除する場所でもありません。
  • 出入りが自由で
  • 関わり方を選べて
  • 違いがあることを前提にしながら
  • 社会を「一緒につくる」ことを目的とする
開かれた共同体です。
足元から始まりながら、
常に外へ、周囲へ、社会へとひらかれている。
その状態こそが、
人を守り、幸福を育てる土台になると、私たちは考えています。

社会を「つくる経験」が、失われている

現代の私たちは、
社会について意見を言うことはできます。
けれど、
  • 話し合って決める
  • 正解のない中で判断する
  • その結果を引き受ける
そんな「社会をつくる経験」を、
日常の中で持つ機会は、あまり多くありません。
気づけば私たちは、
社会の参加者というより、
社会の利用者・消費者になってしまいました。

地域共生ラボという「学びと体験の場」

地域共生ラボは、
開かれた共同体で構成される社会を実現するための、 学びと体験の場です。
ここでの学びは、
正解を教わることではありません。
  • 話し合う
  • 迷う
  • 意見の違いに向き合う
  • それでも決めてみる
その一つひとつを、
安全に経験していく場です。

地域共生基金は、実践の入口

地域共生ラボの中から生まれるのが、
地域共生基金です。
お金を集めること自体が目的ではありません。
  • お金を出すことで関わる
  • 使い道を一緒に考える
  • 地域の課題を自分ごととして引き受ける
お金を通じて、
社会参加を具体的な行動に変えていく仕組みです。
集まった資金のうち、
7割は地域での具体的な活動に、
3割は基金の運営・学びの場を支えるために使われます。

小さく始め、周囲へひらいていく

この取り組みは、
社会を一気に変えようとするものではありません。
まずは足元から。
けれど、視線は常にその先へ。
小さな共同体が生まれ、
それが閉じることなく、
周囲とつながり、重なっていく。
私たちは、
そんな社会のかたちを目指しています。

おわりに

地域共生ラボも、地域共生基金も、
完成された答えではありません。
これは、
**社会を一緒につくる感覚を、もう一度取り戻すための「練習場」**です。
足元を大切にしながら、
その周囲にも目を向ける。
その積み重ねが、
みんなが幸福を感じられる社会につながっていくと、
私たちは信じています。